トレーニングボリュームとは?計算式とセット数の考え方 | Strongbro
クイックアンサー
トレーニングボリュームとは、セッション、週、月単位で行ったトレーニングの総量です。一般的に「重量×回数」の合計であるトン数、または筋肉部位ごとのハードセット数で計測します。100kgで5回×5セットなら、トン数は2,500kg、ハードセット数は5セットとなります。週単位で記録し、少しずつ負荷を調整しながら、ディロード週で回復を図るのが基本です。
ボリュームはトレーニングの「量」を指します。強度は「重さ」、頻度は「回数」、そしてボリュームは「総量」です。この3つの中で、最も意識せずに放置されがちなのがボリュームです。だからこそ、自動で集計してくれる記録アプリが役立ちます。
計算方法
主に2つの考え方があり、それぞれ目的が異なります。
トン数は、全セットの「重量 × 回数」を合計したものです。多くのアプリやスプレッドシートで「ボリューム」と言えばこれを指します。数値が明確で、記録から自動計算しやすいためです。
ハードセット数は、限界に近い回数まで追い込んだセット数を、筋肉部位ごとに週単位でカウントします。研究論文でボリュームを語る際は主にこちらが使われます。レッグプレス12回とスクワット5回を、kg単位ではなく「セット」として比較できるためです。
下半身のセッション例:
| 種目 | セット × 回数 × 重量 | トン数 | ハードセット数 |
|---|---|---|---|
| バックスクワット | 5 × 5 × 100 kg | 2,500 kg | 5 |
| ルーマニアンデッドリフト | 3 × 8 × 80 kg | 1,920 kg | 3 |
| レッグプレス | 3 × 12 × 140 kg | 5,040 kg | 3 |
| セッション合計 | 9,460 kg | 11 |
このセッションを週2回行えば、トン数は18,920 kg、脚のハードセット数は22セットとなります。レッグプレスがセット数の3分の1以下で、トン数の半分以上を占めていることに注目してください。このように、トン数はマシンや高回数種目を過大評価し、セット数は種目間の負荷をフラットに見るため、両方の指標を使い分けることで、トレーニング負荷が適切に推移しているかを確認できます。
自重トレーニングには独自のルールが必要です。体重が不明な場合「重量×回数」は計算できないため、懸垂やディップスは回数やセット数でカウントします。有酸素運動は距離と時間で管理しましょう。
なぜ記録が重要なのか
ボリュームは、週単位で自分でコントロールできる唯一の刺激です。その日の筋力は睡眠やストレスに左右されますが、特定の重量で何セット行ったかは自分の決断次第だからです。記録をつける上で重要な3つのポイントがあります。
第一に、早期警告の役割を果たします。筋力の停滞はボリュームが数週間低下した後に訪れることが多いため、週ごとのボリュームを確認することで、グラフに結果が出る前に原因を特定できます。
第二に、筋肉部位ごとの偏りが見えます。部位別に集計すると、プログラムのマンネリ化による偏り(胸や腕は伸びているが、ハムストリングや背中が疎かになっているなど)が可視化されます。月ごとの比較は、背中のトレーニングが実質的に止まっていたことに気づくきっかけになります。
第三に、漸進的過負荷を感覚ではなく数値で証明できます。重量、回数、セット数のいずれが増えてもトン数は上がるため、右肩上がりのボリューム線は、プログラムが機能している証拠となります。
よくある間違い
- 軽い重量で回数を稼ぐ。 半分の重量で20回行うのは、トン数上は高重量の5回に勝りますが、筋肥大の刺激としては劣ります。ボリュームは推定1RMと併せて確認し、量と強度のバランスを見ましょう。
- ウォーミングアップの記録がバラバラ。 毎週含めるか、全く含めないか統一しましょう。交互に行うと傾向が意味をなさなくなります。
- 種目間でボリュームを比較する。 レッグプレスの5,000 kgとスクワットの5,000 kgは同じ仕事量ではありません。各種目は過去の自分と比較してください。
- 1週間だけで判断する。 1週間の低下はスケジュール調整ですが、3週間続けばトレンドです。
- 毎週ボリュームを上げ続ける。 限界まで上げ続けると、必ずオーバーワークになります。体が悲鳴を上げる前に、計画的に軽い週を設けましょう。
Strongbroは、重量×回数でトン数を自動計算し、自重種目は回数やセット数で管理します。有酸素運動は別枠で記録し、インサイトで月間合計、部位別内訳、6ヶ月の推移を確認できます。手計算が必要な場合は、トレーニングボリューム計算ツールをご利用ください。関連用語:RPE、用語集。
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よくある質問
トレーニングボリュームとトン数は同じですか?
トン数はボリュームを測る一つの指標で、全セットの「重量×回数」を合計したkgやlbの数値です。もう一つの指標は、筋肉部位ごとの週あたりのハードセット数です。トン数は数値として正確でアプリでの集計に適していますが、ハードセット数は種目間の負荷の違いを考慮しやすく、異なる種目間での比較に適しています。
週にどれくらいのトレーニングボリュームが必要ですか?
2017年のSchoenfeldらによるメタ分析では、筋肉部位ごとに週10セット以上のハードセットを行う方が、それ以下よりも筋肥大の効果が高いとされています。これを絶対的なルールではなく目安とし、回復状況を見ながら少しずつ調整していくのが賢明です。
ウォーミングアップセットもボリュームに含めますか?
通常は含めません。軽い重量でのアップはトン数を増やすだけで刺激にはなりにくいため、多くの記録では除外するか、限界に近いセットのみをカウントします。アプリで全セットを合計する場合は、毎週同じルールで記録し、傾向を比較できるようにしましょう。
自重トレーニングや有酸素運動のボリュームはどう考えますか?
自重の場合、「重量×回数」は計算できません。懸垂やディップスなどは回数やハードセット数でカウントし、有酸素運動は距離や時間で管理するのが現実的です。5kmのランニングをkg単位の合計に混ぜても、トレーニングの質を測る指標にはなりません。
毎週ボリュームを増やすべきですか?
いいえ。ボリュームは波を作るように増やします。数週間かけて少しずつ増やし、軽い週(ディロード)を挟み、次のブロックで前回より少し高い負荷から開始します。週単位では横ばいか微増が理想です。計画的なディロードなしに急激にボリュームが半減した場合は、注意が必要です。
根拠・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット — 身体活動
- World Health Organization — physical activity fact sheet
- Schoenfeld, Ogborn and Krieger — Dose-response relationship between weekly resistance training volume and increases in muscle mass: a systematic review and meta-analysis (Journal of Sports Sciences, 2017)
- American College of Sports Medicine — Position stand: Progression models in resistance training for healthy adults (2009)
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