筋肥大と筋力トレーニングの違い:定義とトレーニング例 | Strongbro
クイックアンサー
筋肥大トレーニングは筋肉のサイズを大きくすることを目的とし、筋力トレーニングは1RM(最大挙上重量)で測定される最大筋力を高めることを目的とします。どちらも漸進的過負荷の原則に基づきますが、筋力トレーニングは1RMの80〜90%の重量で1〜6回、筋肥大トレーニングは65〜80%の重量で6〜12回というボリュームを重視した設定が一般的です。両者は密接に関連しており、多くのトレーニーにとって両方の要素が必要です。
これら2つの言葉はエクササイズの種類ではなく、トレーニングの目的を表しています。同じバーベルスクワットでも、月曜日は筋肥大目的、木曜日は筋力向上目的で行うことができます。変わるのは負荷、レップ数、そして時間をかけて追い求める数値です。
仕組み
筋力とは、負荷に対して力を発揮する能力のことです。テストはシンプルで、1回または数回でどれだけの重量を挙げられるかを測ります。筋力は、筋肉の肥大と、その筋肉をより効率的かつ完全に動員する神経系の発達という2つのルートで向上します。後者の理由から、筋力トレーニングでは1RMの約80〜90%の重量で1〜6回という高負荷設定が一般的であり、各セットで最大限の力を発揮するために2〜5分の長めの休憩をとります。
筋肥大とは、筋肉のサイズが増大することです。研究において主要な要因とされるのは、十分な回数のハードなセットを通じて蓄積される「メカニカルテンション」であり、これは幅広い負荷設定で達成可能です。2017年のSchoenfeldによるメタ分析では、限界に近いセットであれば低負荷でも高負荷でも同程度の筋肥大が得られることが示されましたが、筋力向上には高負荷の方が有効でした。そのため、筋肥大トレーニングでは中程度の負荷(1RMの65〜80%で6〜12回)と60〜120秒の休憩がよく用いられます。これは、高重量のシングルセットのような疲労や、20レップセットのような持久力の限界に達することなく、効率的にボリュームを稼げるためです。
120kgのスクワットができる人を例に挙げます。筋力セッションでは、100kg(83%)で5セット×3回(合計15レップ、総ボリューム1,500kg)を行います。各セットは余裕がありますが、高重量を扱います。筋肥大セッションでは、85kg(71%)で4セット×10回(合計40レップ、総ボリューム3,400kg)を行い、各セットを限界の1〜2回手前で終えます。筋力セッションは総重量は少ないものの高重量を練習し、筋肥大セッションはそれを可能にする重量で2倍以上のボリュームをこなします。ブロック期間中、前者は推定1RMの推移で、後者はボリュームと使用重量でのレップ記録で評価されます。
重要なのは両者の重なりです。筋肥大ブロックで構築された筋肉は、その後の筋力ブロックでの上限を引き上げ、筋力ブロックで得た筋力は、次の筋肥大ブロックでより重い重量を扱えるようにします。優れたプログラムの多くは、これらを交互に行うか、並行して実施します。メイン種目を筋力範囲で、補助種目を筋肥大範囲で行うのが一般的です。
ログが重要な理由
目標によって確認すべき数値が変わります。筋力ブロックではメイン種目の推定1RMが指標となり、週間のボリュームが減っても成功とみなせます。筋肥大ブロックでは筋肉部位ごとのボリュームが指標となり、週を追うごとに増加していること、そして8〜12回のレップ記録が伸びていることが成長の証となります。
つまり、ログに必要な生データはどちらも「セットごとの重量とレップ数」で同じですが、読み解き方が異なります。筋力ブロックで推定1RMが低下していれば注意が必要ですが、筋肥大ブロックで推定1RMが横ばいでもボリュームが増えていれば問題ありません。Strongbroのインサイト画面では筋肉部位ごとの月間ボリュームを確認でき、記録画面では重量ごとのレップ記録と推定1RMを個別に管理できるため、両方のブロックでそれぞれの指標を追うことができます。
よくある間違い
- 筋肥大ブロックを1RMで判断する。 10レップのセットを12週間続けても、推定1RMはほとんど動かないことがあります。ボリュームと10レップの記録を確認してください。
- 筋力トレーニングを常に高重量のシングルセットと考える。 多くの筋力プログラムは3〜6レップの範囲で行われます。シングルセットは週単位のトレーニングではなく、時折のテストとして行います。
- 筋力ブロックで全てのセットを限界まで追い込む。 限界までの高重量セットは数日間の回復を必要とし、限界手前で止める場合と比べて筋力向上に寄与することは稀です。
- 筋肥大ブロックで負荷の漸進を怠る。 レップ範囲が決まっているからといって、漸進的過負荷を無視して良いわけではありません。12回を余裕でこなせるようになったら、重量を上げてください。
- メイン種目だけを記録する。 筋肥大は補助種目によって作られます。これらを記録しなければ、ボリュームの推移データが欠落してしまいます。
レップ範囲の表についてはレップ範囲を、筋力の指標については1RM(最大挙上重量)を参照するか、用語集に戻ってください。
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よくある質問
筋肥大と筋力を同時に鍛えることはできますか?
可能です。多くのトレーニーが実践しています。メイン種目を筋力向上のために3〜6回、補助種目を筋肥大のために8〜12回で行う構成が一般的です。どちらの目標も「漸進的過負荷」という同じメカニズムを共有しているため、トレードオフはどちらか一方を排除することではなく、回復リソースをどう配分するかという点にあります。
高重量を扱うと筋肉は大きくなりますか?
大きくなります。限界に近い負荷であれば、重量設定に関わらず同程度の筋肥大が得られるという研究結果があります。高重量は筋力向上に特に有効です。中程度の重量は、高重量セットのような回復コストを抑えつつ、筋肥大に必要な総ボリュームを稼ぎやすいという利点があります。
初心者にはどちらが適していますか?
最初の数ヶ月間は、その違いを気にする必要はほとんどありません。初心者は漸進的過負荷を取り入れたプログラムであれば、どのようなものでも筋力とサイズの両方が向上します。5〜8回といった中程度のレップ数が両方の目標に適しています。筋力と筋肥大のブロックを分けるのは、週単位の成長が鈍化してから検討すれば十分です。
休憩時間は変えるべきですか?
一般的には変えるべきです。高重量の筋力トレーニングでは、各セットで最大限の力を発揮できるよう2〜5分の休憩をとります。筋肥大トレーニングでは60〜120秒の休憩が一般的ですが、質の高いレップ数をこなせるのであれば、それ以上休んでも問題ありません。休憩はセットを完遂するためのツールであり、我慢大会ではありません。
それぞれで記録すべき内容は異なりますか?
記録する生データ(重量とレップ数)は同じです。変わるのは「何を確認するか」という点です。筋力ブロックではメイン種目の推定1RMを、筋肥大ブロックでは筋肉部位ごとのボリュームや8〜12回の重量記録を重視します。記録は同じでも、注目する指標が異なります。
根拠・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット — 身体活動
- World Health Organization — physical activity fact sheet
- Schoenfeld et al. — Strength and Hypertrophy Adaptations Between Low- vs. High-Load Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis (2017)
- ACSM Position Stand — Progression Models in Resistance Training for Healthy Adults (2009)
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